「子育てするなら京田辺、住むなら京田辺」。そんな地域になることを願い、「愛」「信頼」「絆」を信条に活動しておられるのがNPO法人そよかぜサポート。地域再生を目指す人々(点)が増え、その活動の中で繋がりが生まれ、(線)、線が重なり面になる。そんな命を育てる地域のお手伝いをしておられます。
そよかぜサポートの多岐にわたる活動の中から、いくつか具体的にご紹介します。
子育て中の「疲れた」「しんどい」を、「この子と出会えて嬉しい」「少し楽になりました」に変えるためのお手伝いとして、2歳になるまでの期間、子ども同士、親同士の交流の場を提供しておられます。
ナラダ・ママはお友達や身内の人に頼めないSOSにお役に立てたらと自己研鑽を積みながら待機している有償ボランティアグループです。
3世代交流の場としてイベント・教室を開催し、ランチや食事を通じた交流を行うことができます。
子育て中の親子の交流と遊び場・情報提供の場
0歳児(6ヶ月)〜5歳児就学前まで小規模保育園
少子高齢化、核家族化が進み、ワンオペ育児、高齢者のみの世帯などの問題を抱えているのは、日本国内どの地域でも同じなのかもしれません。京田辺市でも、高齢者の多い住宅地と新しく入ってこられた子育て世代の住宅地の世代の偏りは強く、施設も児童館・親子教室・高齢者施設など、年齢による縦割りが多い状況。昔のように3世代・4世代で子育てを支えることができないか、そんな課題意識が「もどり場だんだん みんなのおうち」のスタート地点でした。
「もどり場だんだん みんなのおうち」は、そよかぜ子育てサポートの事業の一つ。3世代交流の拠点として、自由に出入りできるスペースを提供しています(コロナウィルスの影響により現在は予約のみ)。空き家を再生した施設は、レンタルスペースで趣味時間のため集まったり、ヨガ教室が開催されたりなど、活用方法はさまざま。1人でも親子でもお友達同士でも、年齢に関係なく誰でも集い、食事をしたり、手作り品や野菜の買い物もできます。
乳幼児を抱え行き場のない子育てに悩むママたち、人生のキャリアはあるものの、健康や社会的居場所に不安な高齢者たち、誰かの役に立ちたいと思っている人たちなど、さまざまな思いが集まって、お互いを支え合える場になっているんですね。
「もどり場だんだん みんなのおうち」では、管理栄養士による、地元の野菜をたっぷり使ったヘルシーなランチを提供。なんと、500円という、お気軽な価格が好評です。みんなのおうちスタッフが心を込めて野菜を育てており、メニューは、その日収穫した野菜で決まります。価格がお手頃な理由は、「いろいろな人に何度も利用してほしいから。」と代表の村坂さん。食事を交えて交流することで、柔らかく、楽しい雰囲気で交流できるそう。これを目当てに繰り返し利用いただくお客様も多いようです。
「だんだん」とは、江戸時代の頃、京都に発生した方言で、日本海側や西日本に伝播していったとか。「もどり場だんだん」は、いろいろな人たちとの出会いに、ありがとう・大丈夫だよ・心配いらないよと、温もりのある思いやりの場に、この拠点が成長していくことを願って名付けられました。
4人の女性仲良しグループの皆さんにもお話を聞くと、「若いお母さん世代も気軽に使えるし、子供が遊んでいても目が届く範囲だし、他の人の目も入るから、安心じゃないかなと思います。こんな場所がなかなかないので。食事も安いから、よく利用させてもらっています。」とおっしゃっており、その場にいた皆さんも納得の様子。
また、小学校からの同級生だという8人組の女性グループの皆さんにもお話を伺いました。「コロナでずっと利用できなかったけれども、久しぶりに来られた。自分達は高齢の世代だけれども、気軽に集まれる場所なので、良いと思う。様々な方々が利用していて楽しい場所だと感じます。」と、みなさん談笑されていて、とても暖かい雰囲気でした。
最近になって、家庭内文庫の取り組みを始められたそうです。「まだ、文庫を置き始めたところですが、今後は子供達を集めて家庭文庫のようなイベントを開催できればと思っています。もどり場 だんだんは軽食が扱えるので、遅くなったら軽食を食べてもらうようなこともできれば良いなと考えています。」と村坂さん。新しい取り組みを通じて、利用者の方が増え、世代間の交流が進むことを願い、活動を続けておられます。